血の匂いがスクリーンから4DX
昨日はキノシネマで「ノースマン 導かれし復讐者」を観た。監督は「ライトハウス」のロバートエガース。宇野維正氏のトークショー動画がアップされていた。30分ほどのよう。後で見てみよう。アクション大作ということであまり期待できなかったのだけれど、監督がロバートエガースと知り、ただの大作では無さそうだと期待感が高まった。実際に観て、やはりただのアクション大作ではなく、大変満足できた。まず、音がいいと感じた。特別音響の良い映画館で観たというわけではないので、作品自体の録音と、サウンドトラックの質が高かったということだろう。余白のあるトラックと男のうめき声が印象に残っている。
そしてアニャテイラージョイ。美しかった。クイーンズギャンビットを見返さなくては、と思った。
自分が惹かれたのは、ただならぬ感じが全編に渡って演出されていたところ。知識が要求される部分も多く、正直映画の中で理解できていない階層が多分にある。(何が分かっていないかさえ分かっていない箇所もあるだろう。)宗教、神話、魔術。それらの要素が(良い意味で)おどろおどろしい演出にて描かれており、その不気味さもあいまって、理解出来なささえ心地良い。増幅される気味悪さがあった。
画面の中心に対象を置くシーンが何度かあった。そのシーンはおそらく、象徴的な意味を含ませたシーンだったように思うのだが、それもまた印象に残っている。ただ中心に人物を置くだけで、現実ではない世界という感じ、寓話みが増すのだな、と感じた。
それから、首。よく首が飛んだ。人だけでなく馬の首も。血の匂いがスクリーンから4DX。
#映画 #日記 #ノースマン #ライトハウス